「ヒヤリ・ハット」事例を使って職員間で連想ゲームしてみた!

梅雨入り遅いですね。
個人的にはこのまま、梅雨がなくてもいいのですが。
一日中「シトシト」「ジメジメ」ではなく、東南アジアのように短期間の「スコール」のようになってくれると気持ちいいいのですが…。

「農作物への影響」「干ばつ」「節水制限」「計画停電」「物価への影響」など、
私たちの生活にも深刻な影響が生じる恐れもあり得るので、
「梅雨が無くても…」なんてことを言っちゃ駄目ですね!今のコメント忘れて下さい!

毎年、梅雨時期が憂鬱なサクレ江戸川の「こばやし」です。
今回はヒヤリ・ハット」報告についてブログ作成を行いました。

「ヒヤリ・ハット」ブログ作成の経緯について

社会福祉法人SHIP(当法人全ての事業所で実施している「ヒヤリ・ハット」ですが、
サクレ江戸川からの報告件数は決して多い報告数であると言えません…

報告数が多いから「良い・悪い」という訳ではありませんが、
事業所の従事者が事業所内で感じた事故リスクに対する危機感を感じて、
事業所内の従事者と共に運営改善に向けた「PDCAサイクル」が上手く循環することが出来れば、
施設内生活での安心安全につながり、業務効率も業務の生産性も高まります。

ご利用者様の生活における安心安全の確保・従事者の業務効率向上・生産性の向上といった「好循環」
ご利用者様にも従事者にとっても「WIN-WIN」の環境整備・支援力や組織力向上を少しでも促進したいと思い、
状況、条件など「お題」を設定した「ヒヤリ・ハットを使った連想ゲーム」を行なったらどうなるかな?と思い、職員会議内で試してみました!

「ヒヤリ・ハット」を使った連想ゲーム開始!

職員会議内で突如始まった「ヒヤリ・ハット」を使った連想ゲーム!

★お題:
特定の条件・状況の中で発生し得る「リスクを自由な解釈で」出来るだけ多く「連想」してみよう!
★条件
以下の状況①~③を後手に対応してしまった事で発生しそうなリスク「自由な解釈で」考える!
★状況
①・7棟の1階トイレの床に水溜り(尿)が発生している!
②・ご利用者様から「汚れちゃう」「どうにかして!」の相談受け!
③・他のご利用者様の相談受けをしている最中の出来事!


参加職員7名の表情はどうでしょう?
・困惑する表情の職員さん
・ポンポンと連想できる柔らか頭の職員さん
・すみません、1回PASS使っていいですか…の職員さん
・う~ん!と悩み、しかめっ面の職員さん

連想ゲームの実施時間は15分間、
「ヒヤリ・ハット」の主旨説明、
一つの出来事に対してあらゆる角度でリスクを想定する柔らか頭を手に入れよう!」など
前置きの説明時間を含め、7名の職員で24件の事例イメージを上げることができました!


どんなリスクが連想できたかな?…

回答内容を一部記載します。

◎他のご利用者様が気付かずにそのままトイレ利用、スリッパ・靴下も汚染したまま自室まで戻る。自室までの床も尿汚染の結果
◎調理担当の生活支援員さんが発見、職員も捕まらず清掃を行う結果になる。そのため20人分の夕食時間が遅れてしまう結果
◎関係者会議実施中で、外部の相談員さんが気付かずにトイレ利用、関係機関様へ施設内の管理不行き届きの印象を与える結果
◎1階のトイレ汚染により、歩行に不安がある利用者様が2階トイレを利用、階段でつまずいてしまい2次被害が発生する結果

あがった回答に対して「あり得るね!」「それ分かる!」「そういう見方もできる!」「最悪のシナリオだね!」など、
共感できることやリスクへの危機感、従事者ごとの視点の違いなどを理解しあえる良いトレーニング時間になりました!
日頃から「柔らか頭」「多角的な視点」「想像力豊かな」考えや行動を行う事は困難なことだと思います。
このように不定期でも意識したトレーニングを行う事で従事者の「柔らか頭化」が促進できるのでは?と感じる事ができました!

「ヒヤリ・ハット」とは重大事故を未然に防ぐ「学び」

障害者福祉施設等において「ヒヤリ・ハット」の考えが明文化されたのは介護保険制度より遅く、
平成24年9月、厚生労働省社会・援護局、障害保健福祉部障害福祉課、地域移行・障害児支援室により発行された障害者福祉施設等における 障害者虐待の防止と対応の手引きに始まります。
令和5年改訂版はこちら☞https://www.mhlw.go.jp/content/001121499.pdf

「ハインリッヒの法則」を実施根拠としてチーム運営で進める「ヒヤリ・ハット」
リスクに対する「事前の対策」「危険の認識」を深めることで、重大事故を未然に防ぐ確率が向上するという事を理解しましょう!

「ヒヤリ・ハット」は「チーム支援」における重大事故発生を未然に防ぐための「気付き」であり「学び」です。
メンバー1人が気付く事ができても「共有」や「改善提案」が無ければ、やがて重大事故が発生することでしょう。
そして、「気付きの視点」危機を想定した意識トレーニングを行わなければ簡単に上達することは難しいようです。

リスクの「気付き」は、日々のトレーニングから…

15年以上前の話になりますが、
「こばやし」が働いていた訪問介護ステーションでは1日1個「ヒヤリ・ハット」を提出してから帰ること!
所属長からそのように言われ「イヤイヤ」実施していました。
従事者数22名、1か月で500件以上の「ヒヤリ・ハット」報告があげられていました。

当時の「こばやし」は…
「ヒヤリ報告面倒くさいなあ~!」「そんなに毎日ヒヤリあるのかな?」などと行動の動機は上がりませんでしたが、今となっては、あの時の「嫌々トレーニング」は今の仕事でも活かされているな!と感じています。

当時の所属長から言われていたこと。
・「こばやし」さんは、1日何か所のお宅を訪問しているの?
・1日10~15か所も訪問すれば1つや2つのヒヤリ・ハットはあって当然でしょ!
・○〇様のお宅、玄関や床、通路に荷物は置いていなかった?障害物は綺麗に無くなっていた?
・60㎝の車いす幅に干渉する荷物は無かったの?
・介護ベッドのポール・サイドレールに「洗濯物」掛けてなかった?
・機械浴に入る前の「浴びせ湯」は適温だった?
・胃ろうの栄養剤は「人肌程度」に温まってた?
・胃ろうの「速度」は最適だった?逆流はなかった?
・一つ一つの行動にいくつもの「リスク
」がある事を想定出来てた?

別の訪問看護ステーションへ異動になるまでの2年間…
「ヒヤリ・ハット」報告を行う「動機」自体はまったく高まりませんでしたが、
当時の所属長に言われていたことは、すべて「ごもっともなこと」であると感じています。

障害福祉サービスは「チーム支援」です。
チームメンバー全員が「危機意識を高め」、小さな変化に「気付き」、小さな変化を「読み取り」リスクを回避してゆく
重大事故発生の芽を摘み取れるよう改善してゆくことがとても大切。

今回試験的に実施した「ヒヤリ・ハット」事例を使った連想ゲーム
今後も創意・工夫を凝らしながら、所属職員が「リスク回避への小さな気づき」が増えるよう取り組んでゆきます。
皆様の事業所でも一度試してみて頂きたいと思います。

社会福祉法人SHIP
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