自信を身につける

私たちは利用者様のできることを積み上げ、自己実現をサポートします。

サクレ江戸川では、地域での生活を通じて、ご本人の目標を引き出し、自分で「できる部分」を積み上げ、自信をとりもどして、自分で望む生活を手に入れてほしいと考えます。
関係機関のみなさまと連携し、利用者様の意思を尊重したうえで、自己決定、自己実現できるよう職員全員でサポートをしていきます。

ちょっとした「できました」の報告にやりがいを感じます

  • 主任世話人 長澤直之
  • 1980年生まれ/2014年8月入社
  • 精神保健福祉士

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-まずは、簡単な自己紹介をお願いします。

サクレ江戸川(以下、サクレ)で主任世話人をしている長澤直之です。前職は生活困窮者の住居支援や自立支援の仕事です。エリアマネジャーという立場で、各施設を巡回するなかで、生活に困窮するに至ったさまざまな事情があり、なかには精神疾患のある人やその疑いのある人に多く出会いました。この人たちへの支援には専門性や個別性が必要と感じ、もっと専門性を磨いて自立のお手伝いをしたいと思うようになり、社会福祉法人SHIPへ入社しました。

-続いて、サクレでの役割や仕事の内容を教えてください。

基本的には個別支援計画にもとづいて支援をします。サクレの利用者様は障害支援区分1~4の中軽度の人たちであるため、主な仕事は面談になります。面談内容は、個別支援計画の進捗の確認や困っていることの相談などです。そのほか、医療的な補助や金銭管理補助、日中活動への促し、入居希望者の見学対応、内部研修の講師などさまざまです。

-それぞれの支援内容を具体的に教えてください。

利用者様によって支援する内容は違います。転ばぬ先の杖というよりは、失敗も含めて経験してもらい、最終的には補助なしでも生活できることを目指します。主な内容はこちらです。

  • すべてをサクレに相談して解決するのではなく、内容によってそれぞれ適した場所に相談することができるようにご案内します。
  • 医療行為はできません。状態悪化時の通院同行は状況によっておこないます。主治医へ自分の症状を伝えることが苦手な人は、SST(ソーシャルスキルトレーニング)で伝え方の練習をすることもあります。
  • カレンダーなどを用いて可視化します。見通しをつけることで飲み忘れを防ぎます。服薬のセットも最終的には自分でできるようにトレーニングしていきます。
  • 収入と支出をご本人が把握して、見通しをつけて計画的にお金が使えることをめざします。

-利用者様と接するとき、長澤さんが大切にしていることはありますか?

支援の基本理念にもある「できる部分をふやすこと」と、利用者様の可能性を「信じること」です。たとえば、入院生活のあとにサクレに入居する場合は、病院での生活との違いに戸惑います。掃除は清掃員がやってくれる、食事も自動的にでてくる、1日の予定も決まっている、ほとんどの身のまわりのことはやってもらえていました。そのため、グループホームに入居するとやってもらえないことが不満につながります。そうならないように、個別支援計画の目標を再確認し、入院前には自分でできていたことを一緒に振り返ることもあります。

最初から大きなことは望みません。ほんの小さなちょっとした「できる部分」の積み重ねで目標に近づくのです。そして「もっとできるでしょう」と可能性を信じます。できる部分が増えると人生が豊かになります。それを利用者様と一緒に共有していきたいですね。

-支援するなかでむずかしいと感じるところは何ですか?

利用者様と職員のスピード感の違いですね。利用者様に合わせすぎると何もすすまなかったりします。もうひとつは、距離感も難しいです。たとえるなら、糸の引き合いです。近づきすぎて馴れ合いになると、糸がたわんでしまいます。特定の職員がいなければ、何もできなくなります。

かといって、離れすぎれば糸は切れます。近すぎても離れすぎてもホンネで話をしてくれなくなるため、ほんとうに目指したいことがわからなくなります。ときどき建前を並べて、ホンネで話をしてくれていないと感じるときは「僕(職員)のために用意した答えは必要ありません」と突き放すこともあります。自分のこととして再認識していただき、主体性を引き出したいですね。

-反対に一番うれしいと感じるところは何ですか?

入院生活からサクレに入居して間もない人に、「どこか連れていってほしい」と良く言われていました。入院中は「なんでもやってもらうもの」という考えが強かったようです。でも、入院前の自分でできていたことなどを一緒に振り返り、ひとつひとつわからないことを一緒に解決することで、今では電子マネーを活用して、電車やバスを乗り継ぎ、自分で好きな場所に外出できるようになりました。今日も「バスに乗って、行きたかったお店で買い物できました」と報告がありました。こういうちょっとした報告のひとつひとつがとてもうれしく、この仕事の一番のやりがいです。

-最後に、サクレでの勤務を通じて自分自身が成長したと感じる部分を教えてください。

人の話をじっくり聴けるようになりました。今までは、先回りして結論を言ってしまうことが多かったです。

でも、いろんな研修での知識や経験から、沈黙にも耐えられるようになりました。面談の中から、まとまらない話、表情、しぐさから読み取れる支援のヒントはたくさんあります。まだまだな部分もありますが、観察やアセスメントによって、おおよその見立てはできるようになりました。今後も、さらに利用者様の「できる部分」が増えるような支援をしていきたいです。

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「利用者様が楽しんで生活していける支援を」

  • 世話人 池嶋莉々果
  • 2014年4月入社
  • 社会福祉士、精神保健福祉士

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-簡単な自己紹介をお願いします。

サクレ江戸川で世話人をしている池嶋莉々果です。福祉系の大学を卒業して社会福祉法人SHIPに入り、サクレ江戸川で働くようになってから8年経ちます。社会福祉士と精神保健福祉士、それと整理収納アドバイザー1級も持っています。この人たちへの支援には専門性や個別性が必要と感じ、もっと専門性を磨いて自立のお手伝いをしたいと思うようになり、社会福祉法人SHIPへ入社しました。

-続いて、サクレでの役割や仕事の内容を教えてください。

「世話人」をしています。世話人とは、利用者様が自立して充実した生活を送れるように、日常生活上の支援を提供する仕事です。利用者様と接しながら、身の回りのお手伝いをしています。

-支援内容を具体的に教えてください。

掃除・洗濯・食事など家事のサポート、金銭管理、健康管理、服薬管理、生活相談などを行なっています。例えば、お金を使い過ぎないように支出を記録する手伝いをしたり、体重が増えすぎないように体重の増減を一緒につけたりしています。また、着替えが難しい利用者様には着替えの手伝いをしたり、お風呂の入り方が分からないときは、入り方を教えたりなど、利用者様の生活を支援する「何でも屋」です。

-利用者様と接するとき、大切にしていることはありますか?

利用者様の障害特性や得意なこと・苦手なことをアセスメント(分析・把握)しながら、利用者様ご本人が継続して生活全般を管理していけるようにすることです。また、利用者様が楽しんで毎日の生活を送れるよう、具体的で達成可能な目標を毎月立てて、スモールステップで利用者様の生活の質を上げられるような支援を心がけています。

-支援するなかでむずかしいと感じるところは何ですか?

具体的で細かなコミュニケーションが難しいときがあり、ある程度こちらから「察して」いかないといけないところです。トラブルが発生しても、その状況説明がうまくできない利用者様も多いのです。例えば、「腰が痛い」と利用者様がおっしゃったとき、その度合いが分からないことが多いです。ちょっと痛いレベルなのか、病院へお連れしないといけないレベルなのか。言葉以外に、話しているときの様子や仕草などを観察して判断しなければなりません。困りごとは起こっていて、実際利用者様ご自身は困っているのに、その状況をうまく説明するのが難しいと感じて結局「困っていない」とおっしゃる場合もあります。その状況やそのときの利用者様の思いを充分に汲み取るのは、なかなか大変だと感じています。

-反対に一番うれしいと感じるところは何ですか?

利用者様の生活が改善できたときです。利用者様ご本人から「困っていたことがなくなった」と言っていただいたりするのですが、そんなときはとても嬉しいです。漫画が大好きな利用者様が入居されたとき、漫画が入った段ボールがそのまま積まれていた状態だったことがありました。せっかく入居いただいたのに、サクレ江戸川での生活を楽しめていない。これはいけないと、本棚を利用者様と一緒に選んで、段ボールも全部開梱して並べて、趣味が楽しめる部屋にしました。利用者様にはとても喜んでいただき、その様子を見て私も非常に嬉しかったです。

日常生活の大切さに気が付けたこと、いい意味で人と比べなくなったことです。利用者様が楽しく毎日を送るためには、様々な支援が必要だとこの仕事をする中で分かりました。それを考えると、私たちが毎日普通に生活を送れていることは、実はとても貴重なものなんだと気が付きました。また、どんなに障害があろうと、何らかの楽しみを見出して毎日暮らしていける時点で、人生勝ち組だなと思うようになりました。そういった意味で、利用者様が「勝ち組」になれるよう、これからも支援をしていきたいと思います。

-最後に、サクレでの勤務を通じて自分自身が成長したと感じる部分を教えてください。

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