ストレスコーピングをして得られたこと

自分は福祉の仕事に『向いていないな…』
そう感じながらも20年間『福祉畑』で仕事をし続けているこばやしです。

振返れば、生活福祉・介護福祉・医療福祉・障害福祉と貴重な経験と学びを深める事が出来ました。
とは言え、福祉の仕事にゴールはありませんし「福祉業界」での従事経験が広く浅いだけ
「福祉の範囲」は気が遠くなるほど多岐にわたります。
これからも自身の課題克服や支援の質向上などに向けた学びと現場への還元を目的に研鑽してゆきたいと思っています。

自身の課題感を上げればきりがありませんが、
その中でも以下の2つは現在従事する管理職において改善が必要であると痛感している所です。
①組織に対するマネジメント力が低い
②従事者育成に苦手感を感じている

上記2つの課題は私の上司や職場で働く同僚(部下)に対して『相談』や『問題個所の開示』を行う事で解決・解消に向けた動きが図れているので問題にまでは至っておりませんが、管理職(自身)として求められる必要なスキルであると考えます。いま以上に知識と経験が必要であると感じています。

10年以上前に私自身が適応障害に罹患してしまったのは、
上司や同僚、そして私の家族や友人などに対して『相談』や『問題個所の開示』を行う事が出来なかったことが大きな要因になっていると言っても過言ではありません。

又、相談が出来ない『環境』であったり、相談できない『状況』も十分にあり得るもこと含めて
『できない』には様々な理由や背景がある事も理解する必要があります。

私が適応障害に罹患してしまった背景
『叔父の介護問題』『介護問題に関する家族間の問題』『姉家族の問題』『自身の仕事の問題』と4つのライフサイクル変化が同時に発生しました。
『自分がどうにかしなければ!』『家族が分解してしまう!』『長男だから!』『自分を信頼し与えて頂いたとても重要な仕事だから!』『あなただけが頼りなの!』『新規事業を引き受けてくれ!』『お前しかいない!』『お前に任せたぞ!』『現場にはこばやしさんの力が必要です!』など…
自分が気付かぬうちに『相談できない状況』になってしまっていた
自分が気付かぬうちに『相談できない環境』にしてしまっていた
全ては誰のせいでもなく自分自身に原因があったと結論付ける事が出来ました。

マネジメントの相談例 ⇒ 上司への相談
Q:対象利用者様の生活環境の改善・衛生保持に向けて具体的に取り組みたいのですが…
A:行動分析を用いて従事者によるアセスメントを実施、課題の特定後は構造化支援を用いるのはどうか?
結果:支援の組み立て方について新人職員理解の促進に繋がる、根拠に基づいた支援方法をチーム(職員)で学ぶことが出来る、対象の利用者様の困難場面が軽減できる。

従事者育成の相談例 ⇒ 部下(主任)への相談
Q:○〇さん(職員)の支援提供方法に関して、利用者様主体に感じないので違和感を感じています…
A:サービス等利用計画・個別支援計画を用意して談笑時間を設けてみます!
近日開催予定の関係者会議に上司である我々も参加して、総合的な援助方針を再確認するのもありですね!
結果:関係機関の考えを支援にフィードバック出来た、○○さん(職員)も支援の方向性を理解して利用者様主体の支援方法にシフト出来た、対象の利用者様も生活場面を振り返る良い機会になった。

相談例のように自身の課題や組織の課題解消に向けた直接的な動きを問題焦点型コーピングと言います。
その名の通り『問題個所』に焦点を当て、最適かつエビデンスに則ったストレス解消行動を図るので問題の根源に直接作用します。
問題や課題発生に対して上司や同僚を交えて解決・解消行動が図れるので管理職の私にとって大きなストレス(問題・課題)を軽減できることになります。
問題や課題の発生が軽減できれば仕事面・プライベート面でも時間の効率化が図れるため、更なるメリットが生じます。

私は年間30泊するほどキャンプライフに没頭しています。
時にはキャンプ場ではなく、電波も届かない山奥で野営(野宿)を楽しむ事もあります。
余暇時間を楽しむ事が出来るのも「自身が抱える問題や課題」に対するコーピングに必要性を感じているから。
大自然に身を置く事で非日常性を体感し、自然界に存在する食材を自分の力で調達し、頭の中にある「問題や課題」を一時的に「しっかりと忘れる」ためにキャンプという手段を用いて情動焦点型・ストレス発散型コーピングを楽しんでいます。

それは、もう二度と『あの時の状態』に戻りたくないと自身で出来る『予防策』を講じている事を体感したいからです。

※お休みの日は人と会いたくない特性(個性)を都合としてキャンプを楽しんでいる社交性のない人間です。

お陰様で野生動物の撃退方法や渓流魚の下処理、野草の調理方法を習得する事が出来ました。

ストレスコーピングとは?
☝厚生労働省(e-ヘルスネット)より

野生動物の撃退方法が理解できれば、梅雨時期からサクレ7棟の2階に襲来する羽虫も撃退できます!
渓流魚の下処理ができれば、担当の利用者様に求められた昼食作りのアジの3枚下ろしもできるでしょう!
野草の調理方法を習得できれば、災害時にサクレ7棟前の篠崎公園でも生活することができるでしょう!
テントを張ることが出来れば、67棟の憩いの場、多目的タープのロープワークにも役立ちます!

ワークライフバランス(仕事と生活の調和)が促進できる事で「仕事への活力向上」や個々の「ポテンシャルを高める」要素になることを体感できています。
そして「ライフ」で得られた学びが「ワーク」の場面にも数多く還元できると実感しています。

最後は自論になりますが…
組織の運営上「スペシャリストの必要性」は低いと考えます。
マルチタスク・機転が利く・順応性が高い・柔軟・自身の主観を排除してチームプレーに徹する事が出来る。
そのような人間(組織人)になりたい、そのような従事者を少しでも育成してゆきたい
マンパワーに頼らず組織力で活動できるチーム(組織)を作ってゆきたい
それは永続的にこの組織(SHIP)で働いてゆきたいから。

「できなくても」よいのでは?
「わからかくても」よいのでは?

「できるために」相談すれば…
「わかるために」行動を起こせば…

「できるため」「わかるため」に学び続けているのだから…
完璧な人間なんてそもそも存在しないのではないでしょうか?

少なくとも管理職である私が万能ではなく凡人なので。
そのように思っています。

ストレスコーピングをして得られたこと
・チームメンバー(従事者)の『必要性・重要性』を再認識する機会が増えた
・個々の従事者目線に立って『やさしく・わかりやすく接すること』が少しできるようになってきた
・個々の従事者・利用者様・関係機関様の目線に立って『話を聞く』ことが少しできるようになってきた
・自分自身がストレッサーに対して『焦げ付く』ことが少なくなってきた
・従事者(仲間)が活き活きと働いているように感じることができてきた

当然の事ではありますが「完璧」は存在することもありませんし求める事もありません。

良い環境や良い循環を生み出すのは「自身の気づきと学び」
そして「勇気をもって一歩を踏み出す行動力」であると思います。
「行動する」以外に選択肢はありますでしょうか?…

社会福祉法人SHIP
サクレ江戸川67棟 
サービス管理責任者    こばやし
お休みの日は忘れて下さい こばやし
ソロキャンプしかしません こばやし

お気軽にお問い合わせください。