「お金の管理がむずかしい!」という人への支援

みなさまこんにちは。サクレ江戸川の木村です。6.7棟で世話人をしています。

とつぜんですが、みなさまは「お金を使いすぎてしまった!」という経験がおありでしょうか。12月から1月はおめでたい雰囲気が続き、お財布のひもが緩む時期ですよね。クリスマスプレゼントや年末年始のバーゲン、一年がんばった自分へのごほうびなどなど…ついつい出費が多くなり、今の時期にちょっと後悔…なんて方もいらっしゃるのではないでしょうか。私自身も、今年こそはお金の余裕ができるようにと気持ちとお財布のひもを引き締めて過ごしていきたいと思っているところです。

お金に困らないように過ごすためには、その人の金銭管理能力から実践できることを見つけていくことが大事ですね。サクレ江戸川では、お金の管理の仕方に困っている、わからないという方に対して支援を行っています。そういった人の中には、「月の生活費をすべておやつにつかってしまった!」という方、「体の調子が悪いけれど、お金がもったいないから病院にはいかない!」「お金というかそもそも計算ができないよ!」という方まで様々。もしも皆さんなら、このような方々に対しどのようなアプローチをしますか。今回は、そのなかでもお金の管理をするのははじめてという方に対して行ったサクレの支援方法をご紹介したいと思います。

 

●A様の場合

高校を卒業し、そのままサクレへ入居したA様。A様はサクレに入居する以前は実家で暮らしていました。そのため、お金を管理する経験はほとんどしてきていない状態。経験がないのだから、一週間で自分がどれくらいのお金をつかうのかもよくわかりませんよね。

 

そのため、最初は一週間ごとに金銭管理をおこない、どれくらいのお金が必要か経験として知ってもらうことが必要でした。「百聞は一見に如かず」ですね。この経験を通じ、今度は隔週の管理、その次は一か月分の管理…というように、じょじょにご本人が管理する金額を増やしていっています。現在、A様は3週に1度金銭管理をしているところ。金銭管理以外にも、銀行にお金を預けたりATMの操作をする練習ができるのもグループホームならではです。お金を管理する経験を積みながら、A様が所持金を全額管理できることを見据え今後も支援を行っていきます。

 

●B様の場合

もともと親御さんと同居されており、サクレに転宅をされた知的障害のあるB様。実家に住まわれていた当時は、お金の管理はすべてお母さまがされていたそうでした。そのため、サクレに入居した時はほとんどお金の管理をしたことがない状態で入居されました。B様は、お金の区別はつくけども、足し算や引き算などの計算が難しい方。また、買い物を一人でした経験もほとんどありませんでした。そのため、お金の管理を本人にしていただくというよりは、日々使うお金をご本人と決め、その中でやりくりをしていただきました。

また、金銭管理だけでなく、買い物を一人ですることも大きな経験の一つです。目的の買い物場所まで迷わずにたどり着くこと、たくさんの商品の中から自分の欲しいものを選ぶこと、目的の商品を正確に買うこと…。「一人でできた!」という経験は自信になりますよね。


「買い物する場所に一人で行く」ということだけでもたくさんのステップが必要です。B様の場合は、いく場所までの道が不明瞭だと迷子になってしまう危険がありました。そのため、まずは職員が同行し、本人に自信がついたら次はご本人に先導してもらったり、さらに自信がついたら今度は一人で行ってもらって職員は遠くから後をつけていったりと、3段階のステップで支援を行いました。その結果、現在はお一人で買い物にいくことができるように。サクレではこのように、スモールステップを一つずつクリアしていけるような支援を行っています。

 

お金の管理が難しいという悩みをもっていたとしても、その人に合ったお金の使い方をみつけて実践することで少しずつ目標に近づいていけるはず。サクレでは、入居前よりも一歩先へ進めるような支援を実施できるように心掛けています。今年はお金と上手に付き合い、お金にまつわる不安を少しでも少なくしていきたいですね。

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