自信を身につける

私たちは利用者様のできることを積み上げ、自己実現をサポートします。

サクレ江戸川では、地域での生活を通じて、ご本人の目標を引き出し、自分で「できる部分」を積み上げ、自信をとりもどして、自分で望む生活を手に入れてほしいと考えます。
関係機関のみなさまと連携し、利用者様の意思を尊重したうえで、自己決定、自己実現できるよう職員全員でサポートをしていきます。

「自分で決める」ことで自信を積み上げ一緒に自己実現を目指したい

  • サービス管理責任者 大北智子
  • 1985年生まれ/2013年6月入社
  • 介護職員初任者研修取得

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-まずは、簡単な自己紹介をお願いします。

大北) サクレ江戸川(以下、サクレ)でサービス管理責任者をしている大北智子です。前職は信用金庫で主に預金事務や窓口業務をしていました。結婚を機に退職しましたが、働きながら家庭を築いていくというスタイルのほうが自分らしく生きることができると感じ、以前から興味があった福祉職への転職を考えました。介護の資格を取得するための専門学校で、精神障害の勉強に触れたことがきっかけで、精神的に悩む方々のサポートをしたいと思い、サクレに就職しました。

-続いて、サービス管理責任者としての役割や仕事の内容を教えてください。

大北) 2018年6月からサービス管理責任者として、個別支援計画の作成や、サクレの4つのユニットをまわりながら、支援の進捗確認や課題の共有をおこない、必要に応じて利用者様を直接支援します。世話人である職員が利用者様と一番に接する立場であり、一番利用者様を理解していると思います。ですので、職員の考えを理解して、トップダウンではなくボトムアップ方式を大切にして、職員との関わりを深められるよう日々努力しています。

-利用者様に接するときに、職員に大切にしてほしい「思い」を教えてください。

大北) グループホームに入居希望される方は、長期入院や病状のため単身生活未経験の方が多く、入浴や服薬・起床就寝などの生活スタイルは自分で考えて決める、というよりは周囲の方々に促される生活を送られてきています。その方の能力にもよりますが、「自分のことは自分で決める」という当たり前のことを「できる」ようにと利用者様と職員に伝えています。利用者様に本来の生きる喜びや達成感、自信(=自己肯定感)を積み上げて自分の人生を生きてほしいですね。

-「自分のことは自分で決める」について、もう少し詳しく教えてください。

大北)4つのポイントに分けて考えます。

  • ➀自己選択
  • ご本人が今後どうしたいか、何をしたいかなどを選択していただきます。
  • ➁自己決定
  • 結果の想定も一緒に考え、選択することで、よりご本人の希望に現実味がでてきます。
  • ご本人の生活や生き方について、ご本人の意思や希望に基づき主体的にひとつひとつ決めていきます。
  • ➂自己責任
  • 自分で選択、決定したことに自らに責任があるということです。自分の人生は「誰かが決める」ものではなく、「自分で決める」ものであり、たとえ良くない結果だったとしても自分で決めたことである以上、誰かのせいにすることのないようフォローします。
  • ➃自己実現
  • 自己選択、自己決定、自己責任を繰り返し体験してもらうことで自己実現へと近づいていきます。

自己肯定感を向上させることでQOLの向上につながります。誰かに「決めてもらう」のではなく、「自分で決めて」自分で責任ある行動をし、自分のことは自分でできるようになったという達成感を味わえる充実した人生にしてほしいと思います。

-とはいえ、利用者様の中には、何をしたいかというイメージがなかったり、うまく言葉にできなかったり、実行することを忘れてしまったり、という人が多いと思いますが・・・

大北)そうですね。そのために本部事務局と一緒に内部研修に力を入れています。最近は次のようなことを学び、職員のスキルアップに励み、利用者様に還元しています。

動機付け面接法
主体性をひきだします
アサーショントレーニング
風通しの良いコミュニケーションの練習をします
構造化・可視化
見通しをつけられるようにサポートします
アンガーマネジメント
怒りのメカニズムを学びコントロールできるように練習します。

-これらの研修をふまえて「主体性」を大切に個別支援することが、地域で暮らす能力につながるのは、なぜだと考えていますか?

大北)地域で暮らしていくには様々な場面で自ら考え、自ら行動を起こすということが必要だと思います。できない部分は、訪問介護などの社会資源を利用してサポートを受けることができますが、ここでもご本人がどうしたいか、ということが大切になってくると思います。

「支援される部分を少なくし、できる部分を増やす」という私たちが大切にしている支援の基本理念にもあるように、ご本人のできる部分を増やすための支援を提供することで、ご本人の成功体験が積まれ、ご本人が積極的に何かに挑戦してみたい、もっとこうなりたいという気持ちが芽生えてくると思います。主体的におこなう気持ちを大切にすることで、地域での単身生活への自信に繋がり、能力の獲得へと繋がるのだと思います。

-課題や今後どうしていきたいかを教えてください。

大北)利用者様も職員も皆ひとりの人間であるので、考えや価値観は十人十色です。いつも同じ意見や考えではないので、そういったときにそれぞれの思いを大切にして、皆が風通し良く生活ができる環境、働くことができる職場としていきたいと思います。利用者様に対してバラバラな支援にならないように、明確な方向を示す個別支援計画を作成して、職員間の共有を強化していきたいです。

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ちょっとした「できました」の報告にやりがいを感じます

  • 主任世話人 長澤直之
  • 1980年生まれ/2014年8月入社
  • 精神保健福祉士

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-まずは、簡単な自己紹介をお願いします。

長澤) サクレ江戸川(以下、サクレ)で主任世話人をしている長澤直之です。前職は生活困窮者の住居支援や自立支援の仕事です。エリアマネジャーという立場で、各施設を巡回するなかで、生活に困窮するに至ったさまざまな事情があり、なかには精神疾患のある人やその疑いのある人に多く出会いました。この人たちへの支援には専門性や個別性が必要と感じ、もっと専門性を磨いて自立のお手伝いをしたいと思うようになり、社会福祉法人SHIPへ入社しました。

-続いて、サクレでの役割や仕事の内容を教えてください。

長澤)基本的には個別支援計画にもとづいて支援をします。サクレの利用者様は障害支援区分1~4の中軽度の人たちであるため、主な仕事は面談になります。面談内容は、個別支援計画の進捗の確認や困っていることの相談などです。そのほか、医療的な補助や金銭管理補助、日中活動への促し、入居希望者の見学対応、内部研修の講師などさまざまです。

-それぞれの支援内容を具体的に教えてください。

長澤)利用者様によって支援する内容は違います。転ばぬ先の杖というよりは、失敗も含めて経験してもらい、最終的には補助なしでも生活できることを目指します。主な内容はこちらです。

  • すべてをサクレに相談して解決するのではなく、内容によってそれぞれ適した場所に相談することができるようにご案内します。
  • 医療行為はできません。状態悪化時の通院同行は状況によっておこないます。主治医へ自分の症状を伝えることが苦手な人は、SST(ソーシャルスキルトレーニング)で伝え方の練習をすることもあります。
  • カレンダーなどを用いて可視化します。見通しをつけることで飲み忘れを防ぎます。服薬のセットも最終的には自分でできるようにトレーニングしていきます。
  • 収入と支出をご本人が把握して、見通しをつけて計画的にお金が使えることをめざします。

-利用者様と接するとき、長澤さんが大切にしていることはありますか?

長澤)支援の基本理念にもある「できる部分をふやすこと」と、利用者様の可能性を「信じること」です。たとえば、入院生活のあとにサクレに入居する場合は、病院での生活との違いに戸惑います。掃除は清掃員がやってくれる、食事も自動的にでてくる、1日の予定も決まっている、ほとんどの身のまわりのことはやってもらえていました。そのため、グループホームに入居するとやってもらえないことが不満につながります。そうならないように、個別支援計画の目標を再確認し、入院前には自分でできていたことを一緒に振り返ることもあります。

最初から大きなことは望みません。ほんの小さなちょっとした「できる部分」の積み重ねで目標に近づくのです。そして「もっとできるでしょう」と可能性を信じます。できる部分が増えると人生が豊かになります。それを利用者様と一緒に共有していきたいですね。

-支援するなかでむずかしいと感じるところは何ですか?

長澤)利用者様と職員のスピード感の違いですね。利用者様に合わせすぎると何もすすまなかったりします。もうひとつは、距離感も難しいです。たとえるなら、糸の引き合いです。近づきすぎて馴れ合いになると、糸がたわんでしまいます。特定の職員がいなければ、何もできなくなります。

かといって、離れすぎれば糸は切れます。近すぎても離れすぎてもホンネで話をしてくれなくなるため、ほんとうに目指したいことがわからなくなります。ときどき建前を並べて、ホンネで話をしてくれていないと感じるときは「僕(職員)のために用意した答えは必要ありません」と突き放すこともあります。自分のこととして再認識していただき、主体性を引き出したいですね。

-反対に一番うれしいと感じるところは何ですか?

長澤)入院生活からサクレに入居して間もない人に、「どこか連れていってほしい」と良く言われていました。入院中は「なんでもやってもらうもの」という考えが強かったようです。でも、入院前の自分でできていたことなどを一緒に振り返り、ひとつひとつわからないことを一緒に解決することで、今では電子マネーを活用して、電車やバスを乗り継ぎ、自分で好きな場所に外出できるようになりました。今日も「バスに乗って、行きたかったお店で買い物できました」と報告がありました。こういうちょっとした報告のひとつひとつがとてもうれしく、この仕事の一番のやりがいです。

-最後に、サクレでの勤務を通じて自分自身が成長したと感じる部分を教えてください。

長澤)人の話をじっくり聴けるようになりました。今までは、先回りして結論を言ってしまうことが多かったです。

でも、いろんな研修での知識や経験から、沈黙にも耐えられるようになりました。面談の中から、まとまらない話、表情、しぐさから読み取れる支援のヒントはたくさんあります。まだまだな部分もありますが、観察やアセスメントによって、おおよその見立てはできるようになりました。今後も、さらに利用者様の「できる部分」が増えるような支援をしていきたいです。

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