グループホームでできる簡単な生物学的アプローチ

こんにちは。サクレ江戸川の山村です。

すっかり冬になって外気はしんと冷えておりますね。小さいころは冬になると空気が澄んで、地元の山がくっきり詳細に見える光景に感心していたものです。

私は休日になると部屋にこもってずっと寝ています。誉められたことではないですが、そんな休日でも一つだけ実践していることがあります。なにかというと

朝起きたらカーテンを開ける

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それだけです。そしてまた寝ます。

私の二度寝は別として、「日中はカーテンを開ける」ということを利用者様が積極的に行うことを推奨しています。もちろんカーテンを開けることのメリットと根拠を説明し、納得をいただいた上で実践していただいています。

秋から冬に気分が晴れなかったり落ちこんだ感じになる理由

孤独な冬 — ストックベクタ

「ウィンター・ブルー」とも呼ばれたりする障害です。

季節性情動障害(Seasonal Affective Disorder: 以下、SAD)は秋から冬にかけて気分が晴れなかったり落ちこんだ感じになるという症状を呈するものです。日本だと日照時間の少ない10月~11月に発症のピークになります。ひとによりますが、日照時間の長くなる3月ごろには回復することが報告としてあります。日本では2.1%のひとにSADの疑いがあるとの報告もあります。さらに、日照時間のとても少ない国「スウェーデン」では9割のひとたちがSADの症状を訴えているとの報告もあります。

太陽光とセロトニンの関係

太陽の光を浴びると私たちの脳からセロトニンという神経伝達物質が分泌されます。セロトニンは私たちの精神の安定、安心感、幸福感をもたらしてくれる物質です。セロトニンが不足すると抑うつ的になったり、不安になったりします。精神疾患に対してセロトニンを増やして適切に取り込めるように作用する薬が用いられることが多いことも、このセロトニンという物質の重要性を示していますね。

「セロトニン イラスト」の画像検索結果

さらにこのセロトニン9割腸内に存在しています。あなたがつらいとき、お腹も一緒につらくなってる時はありませんか?精神と身体を別物として考えていると気づかぬうちに痛い目に遭います。そういう意味では「精神と身体」はひとつの現象であり現実です。これを心身一如、心身一元論と言ったりします。

さらに、腸の働きをつかさどるのは自律神経です。自律神経は私たちの臓器の働きを統制しています。さらにさらに脳も臓器のひとつです。脳・内臓・自律神経の全てにセロトニンは重要な役割を果たします。

セロトニンを増やすには

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セロトニンを増やす方法には適度な運動や、ひととの関わり、食事、いろいろあります。そして日光浴はとても有効な方法です。日光浴に関しては起床してから30分までが重要と言われています。そして1日に30分程度は日光に当たるとよいそうです。

上述のSADの治療法としても光療法が有効であるとされています。

まとめ

SADを取り上げたのは日照時間と人間の精神の関連性を示すためのほんの一例でした。その一例があるのもあって私は日照時間の少ない日本の10月~11月には利用者様にしつこくカーテンを開けるように声をかけていました。ヒトは生き物で、宇宙と自然からポッと出てきた小さい生命ですので自然の恩恵(このブログの場合、太陽光)を無視してばかりでは辛くなってしまいます。支援を受けるひと、はたまた支援者、消費者、市民である前に、ひとつの生物としてどうあることが本来の自然なのかということに思いめぐらせてみてもいいかもしれません。

(鳥、しらさぎなんかは田んぼのまん中で大きな羽を広げながら日光浴していたり、江戸川区ではハトの群れがひなたぼっこしている光景を目にします。そんなあるがままの姿がとてもかわいいです。)

 

 

朝から起きて太陽を浴びることができる状態。夜は寝ている状態。

「日光浴 動物 画像」の画像検索結果

これも古来からのヒトの自然な在り方ですので、「健康になりたい」「働きたい」「自立したい」と思っている方は是非、この一歩からサクレ江戸川で自分の自然な在り方を見つけてください。

 

ちなみに、私の担当しているサクレ2・サクレ5はとても日当たりが良い居室ばかりです。

 

サクレ江戸川では社会心理的アプローチだけでなく、生物学的アプローチも行います。法人内の研修でも生物心理社会モデル(bio-psycho-social model)、全人的モデル(holistic model)で総合的に問題と特性を捉える訓練が行われています。科学・人間学・実証に基づいた共同生活援助を希望される場合はサクレ江戸川のご利用を是非検討してみてください。


参考文献 

 アメリカ精神医学会(2015)『DSM-5 精神障害の診断と統計マニュアル』 医学書院.                         

Rosenthal, N. E.(1992) Seasons of the Mind.(訳)太田龍朗,季節性うつ病.

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